マッチングアプリで出会った「りさ」との初デート。
しかし待っていたのは、たった一晩で68万円を請求されるぼったくり地獄だった。
この記事を読むと、マッチングアプリを悪用したぼったくり詐欺の最新手口と対策がわかります。
特に障害者向けアプリが悪用される卑劣な犯行の実態を徹底解説します。
東京・渋谷で発生した最新事件では、バーの従業員3人がマッチングアプリを悪用し、障害者も含む54人から約8000万円をだまし取っていたことが明らかになりました。
この事件は今、大きな社会問題となっています。
💰 マッチングアプリ悪用ぼったくり事件の実態
マッチングアプリを悪用した最新のぼったくり事件が東京・渋谷で発覚しました。
警視庁が逮捕したのは、東京・渋谷区のバー「クイーン」の従業員3人です。
佐古壮汰容疑者(22)、柴田小太郎容疑者(21)、菅原梨那容疑者(24)は、マッチングアプリで知り合った男性から現金や高級品を不当に取り立てた疑いを持たれています。
被害総額は驚きの8000万円以上に上ります。
ℹ️ この事件の特徴
犯罪組織の関与が明らかになり、組織的な犯行であることがわかりました。
警視庁によると、「トクリュウ」と呼ばれる匿名・流動型犯罪グループの一部だったとみられています。
このグループは上位者がメンバーを集め、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」で日ごとに実行役を指定する組織的犯行でした。
あなたは「普通のマッチングアプリでの出会いなら安全」と思っていませんか?
実はそうではありません。
このグループは複数のマッチングアプリを使い分け、特に卑劣なのは障害者向けのマッチングアプリ「IRODORI」も悪用していた点です。
捜査関係者によると「障害者は高額な支払いを請求した際に逃げにくい」と考えたようです。
なぜこのような犯罪が拡大しているのでしょうか?
マッチングアプリで知り合う相手への警戒心の低さと、対面での心理的圧力が組み合わさることで被害が生まれています。
次に、この犯行グループがどのような手口で被害者からお金を騙し取っていたのか、詳しく見ていきましょう。
🎮 ぼったくりの巧妙な手口とは
容疑者らはどのような手口で被害者からお金を騙し取っていたのでしょうか?
その手口は非常に巧妙かつ計画的でした。
複数のマッチングアプリを活用
グループは複数のマッチングアプリで女性のアカウントを作成し、男性をターゲットにしていました。
特に「IRODORI」など障害者向けのマッチングアプリも使用し、身体障害者などを偽って登録していたのです。
この時点で被害者は何も疑っていません。
店への誘導と高額請求のトリック
- 「行きたい店がある」と言って渋谷駅周辺で待ち合わせ
- 従業員であることは隠してバーに案内
- 店では「飲み放題5000円」などと安い料金を最初に提示
- トランプを使ったゲームで負けた方が別料金のお酒を飲む罰ゲームを提案
- 最終的に数十万円の高額請求を突然行う
⚠️ 巧妙な罠: 「トランプで負けた方が飲みましょう」と言われて負けると、実は飲み放題に含まれない高額なショットを飲まされていたのです。
そして恐ろしいのは、支払えない場合の対応です。
男性をATMに連れて行き金を引き出させ、逃げないように見張り役を配置。
さらに「賠償金」の名目で追加請求し、支払えない場合はサウナ施設で監禁状態にして消費者金融で借金させていました。
なぜ障害者が狙われたのでしょうか?
次は、実際に被害に遭った視覚障害を持つ男性の生々しい体験談を見ていきましょう。
👁️ 被害者の声ー視覚障害男性の体験談
今回のぼったくり事件で被害に遭った視覚障害2級の20代男性がNHKの取材に応じました。
彼の体験談から、犯行の卑劣さが浮き彫りになります。
「いい人と出会えたらいいなと思って始めました。
やりとりをした日が仕事が休みで、ちょっとご飯行きませんかという話になって、その日にご飯行くことになりました」
男性は障害者向けマッチングアプリ「IRODORI」で「りさ」と名乗る女性(実際は菅原容疑者)とやりとりを始め、当日中に会うことになりました。
LINEでは「きょう楽しみにしてます」「私もお茶割りとかカクテルをよく飲みます!」など親しげなメッセージが交わされていました。
💡 犯行の流れ
- 渋谷のハチ公前で待ち合わせ
- 「りさ」が「以前から気になっているお店がある」と誘導
- 店では「飲み放題5000円」と説明される
- リキュールのショットを飲む罰ゲームを繰り返させられる
- 最終的に68万円を請求される
さらに残酷なのは、「りさ」が「カードで支払いできますか?」と従業員に確認するフリをして男性の信頼を得ておきながら、「カードは使えない」と言われたため男性が全額を負担することになった点です。
あなたは「障害者の恋愛や結婚は難しい」と思ったことはありますか?
「きょうされん」の調査によると、配偶者やパートナーと暮らす障害者の割合はわずか3.4%にすぎません。
この現実を知った上で、弱みにつけ込む行為は許されるものではありません。
では、このような被害に遭わないためには、どうすれば良いのでしょうか?次に専門家がアドバイスする対策を見ていきましょう。
🛡️ ぼったくり被害に遭わないための5つの対策
マッチングアプリを利用する際、こうした被害に遭わないためにはどうすればよいのでしょうか?
専門家がアドバイスする5つの対策を紹介します。
1. 行く店は必ず自分で選ぶ
- 初対面の場合、「行きたい店がある」と誘われても、まずはネットで評判を調べる
- 公式サイトや価格が明示されている店を優先する
- 初対面では必ず人通りの多い場所や大手チェーン店を選ぶ
2. 警視庁の防犯アプリを活用する
💪 防犯対策に特に強いポイント
警視庁の防犯アプリ「Digi Police(デジポリス)」を使いましょう。
犯罪多発エリアの通知機能があり、ぼったくり被害防止に役立ちます。
3. 安全なマッチングアプリを選ぶ
1 本人確認が厳格なアプリを選ぶ
2 24時間の監視体制があるアプリを利用する
3 通報機能が充実したアプリを選ぶ
4. 不当な請求には支払わない勇気を持つ
青島克行弁護士は「金を支払わないことが重要」と強調します。
どれだけ丁寧な言葉で請求されても、被害者は恐怖を感じているだけです。
あなたは「高額請求されたら仕方なく払ってしまう」と思いますか?
それは間違いです!
5. すぐに警察に相談する
被害に遭った、または遭いそうになったらすぐに警察に相談しましょう。
東京都消費生活総合センターによると、マッチングアプリに関するトラブル相談は昨年度2835件にも上ります。
✅ まとめ
マッチングアプリは現代の出会いの場として定着していますが、一部の悪質な人物によって悪用されている現実があります。
特に障害者を狙った卑劣な犯行は許されるものではありません。
- マッチングアプリでのぼったくり被害は増加傾向(昨年度2835件の相談)
- 「トクリュウ」と呼ばれる組織的犯行グループの存在が明らかに
- 障害者向けアプリも悪用され、弱みにつけ込む卑劣な手口が横行
- 被害に遭わないためには、店選びの注意、支払いを拒否する勇気、早期の警察相談が重要
- 障害者の恋愛や結婚を支援する総合的な取り組みも必要
あなたはマッチングアプリを使う際に不審に感じた経験はありますか?
もし少しでも違和感を感じたら、その直感を大切にしてください。
安全な出会いのために、常に警戒心を持ちながらも、本当の出会いの可能性を信じることが大切です。
よくある質問
Q: なぜ障害者がマッチングアプリでぼったくりの標的になっているのですか?
A: 捜査関係者によると、犯行グループは「障害者であれば高額な支払いを請求した際に逃げ出しにくく、言うことを聞く」と考えていたようです。視覚障害などの特性を悪用し、弱みにつけ込む卑劣な犯行が行われています。
Q: マッチングアプリでぼったくり被害に遭った場合、その後どのように対処すべきですか?
A: まず警察に被害届を提出し、証拠となるメッセージや写真を保存しておきましょう。消費者センターにも相談し、弁護士のアドバイスを受けることも重要です。支払いを強要された場合は詐欺被害として刑事告訴も可能です。
Q: トランプゲームを使った高額請求の手口が使われる理由は何ですか?
A: トランプゲームは罰ゲームという形で自然に高額な飲み物を注文させる巧妙な手口です。相手が「友好的な遊び」と誤解し警戒心を解くよう計算されています。また敗者が飲むことで責任感を利用し、拒否しにくい心理状態に追い込む狙いがあります。
Q: 初心者でも安全にマッチングアプリを利用するための具体的な方法はありますか?
A: 本人確認が厳格なアプリを選び、個人情報は慎重に開示してください。初回デートは昼間の人通りの多い公共の場所で行い、飲み物から目を離さないよう注意しましょう。また、初対面で高額な店に行くことは避け、「断る勇気」を持つことが何より重要です。
Q: マッチングアプリで障害者が安全に出会うための場合の注意点は何ですか?
A: 障害の有無を開示するタイミングは慎重に考え、専門の障害者向けアプリでも身元確認を徹底しましょう。初回は信頼できる知人に同行してもらうことも検討し、不審な点があればすぐに会話を終了することが大切です。障害者支援団体の安全なイベントなども活用できます。
参考情報
- NHK: マッチングアプリ悪用 ぼったくり行為か バーの従業員3人逮捕 ()
- 警視庁: インターネットに関連するトラブル対策 ()
- 消費者庁: インターネット取引に関する注意喚起 ()