湯船はコスパ・タイパが悪い?浴槽レス住宅が若者に人気の意外な理由5つ
「湯船に入らない」が新常識?都市部で静かに広がる「浴槽レス」住宅が若者に人気、その驚きの理由と実態を徹底解説します。
あなたは毎日お風呂に入りますか?それとも忙しくてシャワーだけで済ませてしまいますか?
この記事を読むと、浴槽なしの住宅が支持される背景や、家賃の安さなどメリットが分かります。シャワーだけの生活に興味があるけど、健康面が心配な方にもおすすめの情報です。
この記事でわかること
浴槽につかる習慣が薄れつつある現代。特に若い世代を中心に「浴槽レス」という新しい住まい方が静かに広がっています。
実はこの現象、単なる流行ではなく時間や費用を重視する現代のライフスタイル変化を反映したものなんです。
✅ 「浴槽レス」とは?なぜ若者に支持されているのか
浴槽レスとは、その名の通り浴槽がなくシャワーだけの住宅のことです。都市部の賃貸アパートやマンションを中心に、このタイプの物件が増えています。
クロス・マーケティングの調査によると、若年層の「お風呂離れ」が顕著で、20代では毎日湯船に浸かる人はわずか25%ほど。一方で「面倒」と感じる人は年々増加傾向にあるのです。
「湯船につかる習慣が元々ない。余計な掃除が増えないよう浴槽がない物件を探した」
東京都内の賃貸アパートに住む男性(32)はこう語ります。忙しい現代人にとって、湯船に浸かる時間や手間が「コスパ・タイパが悪い」と感じる人が増えているのです。
特に浴槽レスは、5年ほど前から広がり始めたといわれています。コロナ禍以降、自宅で過ごす時間が増え、空間を効率的に使いたいという欲求が高まったことも背景にあるようです。
💡 確かにそうかも!と思いませんか?
自宅時間が増えたことで、限られた空間をより活用したいという意識が高まったのは納得です。
ではなぜ、わざわざ浴槽のない住宅を選ぶのか?その具体的なメリットを見ていきましょう。
💰 浴槽レス住宅の5つのメリット - 家賃から時短まで
浴槽レス住宅には、意外にも多くのメリットがあります。特に若い世代を中心に支持されている理由をご紹介します。
- 家賃が割安になる
- 掃除が圧倒的に楽
- 居住空間が広くなる
- 水道・光熱費の節約
- 時間の節約
1. 家賃が割安になる
最大のメリットは家賃の安さです。浴槽なしの物件は同条件の通常物件と比べて、一般的に月に5,000円〜1万円ほど安くなる傾向があります。
東京23区の「アヴァンド」シリーズでは、シャワーのみで床面積を抑え、その分家賃を抑えられるとのこと。年間で考えると6〜12万円の節約になります。
💪 節約に特に強いポイント
家賃の差額を毎月投資や趣味に回せば、年間で大きな金額になります。
例えば月6,000円の差額なら、年間72,000円の余裕が生まれます!
2. 掃除が圧倒的に楽
浴槽の掃除は多くの人が面倒に感じる家事のひとつ。シャワーブースだけなら使用後に水滴を軽く拭き取る程度で済み、大掃除の手間も大幅に減ります。
あなたは浴室掃除にどれくらいの時間をかけていますか?シャワーブースだけなら週に15分程度で済むという声も。
3. 居住空間が広くなる
分譲マンション「クレヴィア両国国技館通り」では、浴槽レスの部屋はユニットバスタイプより半畳ほどリビングが広くなるそう。限られた空間を有効活用できるのは大きな魅力です。
4. 水道・光熱費の節約
浴槽にお湯を張るとガス代や水道代がかさみます。シャワーだけなら使用量が大幅に減り、月々の光熱費を抑えられます。
特に一人暮らしの場合は、シャワーのみの方が水道・光熱費の節約効果が大きいでしょう。
5. 時間の節約
湯船に浸かると準備や掃除も含めて30分以上かかることも。シャワーなら5分程度で済むため、忙しい現代人にとって「タイパ」が良いと感じる人が多いようです。
⏰ 時間比較
湯船:お湯張り10分+入浴15〜20分+掃除5分 = 計30〜35分
シャワー:入浴5分+拭き取り1分 = 計6分
❓ 「シャワーだけでは健康に悪いのでは?」という疑問もあるかもしれません。次のセクションではその健康面の影響についても解説します。
浴槽レスには多くのメリットがありますが、当然デメリットも存在します。特に健康面での影響は気になるところですよね。
🩺 知っておくべき浴槽レスのデメリットと健康への影響
浴槽レスには多くのメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。特に健康面での影響は知っておく必要があるでしょう。
シャワーだけでは得られない健康効果
温泉療法専門医によると、湯船に浸かることには「身体を温める」「水圧で血流を促進する」「浮力で筋肉をリラックスさせる」などの効果があります。シャワーだけではこれらの効果を十分に得られない可能性があるのです。
- 全身の血流促進効果
- 老廃物排出の促進
- リラックス効果と睡眠の質向上
- 免疫力向上の可能性
特に疲労回復や睡眠の質向上という点では、湯船に浸かるほうが効果的とされています。血行促進効果や老廃物の排出にも違いがあるようです。
実際、私も疲れている日はシャワーだけで済ませることが多いのですが、翌朝の目覚めの違いを感じることがあります。湯船に浸かった日の方が、ぐっすり眠れている気がします。
代替策としての銭湯活用
このデメリットを補う方法として、購入者アンケートでは「風呂に入りたい時は近くの銭湯に行く」という意見も。週に数回銭湯に行くことで、シャワーだけの生活のデメリットを補っている人も多いようです。
銭湯は1回500円程度ですが、広い浴槽でゆっくりできる上、サウナなども利用できるため、コスパが良いという評価もあります。
💡 ベストバランスの提案
平日はシャワーで時短・節約し、週末は銭湯でじっくり疲れを癒す「ハイブリッド入浴法」が、コスパ重視の若者に人気です。
では浴槽レスの広がりには、若者のライフスタイル変化だけでなく、意外な社会的背景もあるのをご存知でしょうか?
🏢 浴槽レスの意外な背景 - 高齢者安全対策と国の動き
実は浴槽レスの普及には、若者のライフスタイル変化とは別の側面もあります。それは「高齢者の安全対策」という視点です。
浴槽事故の驚くべき統計
厚生労働省の統計によると、住宅内の溺水死亡者数は年間約5,700人。この死亡者数の93%を65歳以上の高齢者が占めており、交通事故死者数を上回っています。
⚠️ 驚きのデータ
浴槽での溺死者数は交通事故死の約2倍!これは多くの人が知らない衝撃的な事実です。
特に冬場に熱いお風呂に入ることで起こる「ヒートショック」で意識を失うケースが多いとされています。これは高齢化社会において深刻な問題なのです。
国交省による浴槽レス推進
この問題を受けて、国土交通省は令和5年度中に「浴槽レス」浴室のバリアフリー基準と設計ガイドラインを策定すると発表しました。
浴槽をなくせば湯船に浸かることがないので、血圧の急変動を防げるというのが狙いです。介助者の負担軽減や車いすでの利用も想定した研究が進められています。
政府の取り組み
国交省の国土技術政策総合研究所では、浴槽レス浴室の平面配置や適正な広さ、手すりの形状や位置、車いすでも利用できる出入口の幅などの研究・検討を進めています。
このように浴槽レスには、若者の好みだけでなく、高齢者の安全確保という社会的な背景もあるのです。
浴槽レスのメリット・デメリットと社会背景を踏まえ、あなたに合った入浴スタイルを考えてみましょう。
🏠 まとめ - あなたに合った入浴スタイルの選び方
浴槽レスの住宅は、単なるトレンドではなく、時間効率や経済性を重視する現代のライフスタイル変化を反映しています。また高齢者の安全対策としての側面も持ち合わせているのです。
では、あなたに合った入浴スタイルを選ぶポイントをまとめましょう:
- ライフスタイル重視派:忙しく時間効率を重視する方、掃除を極力減らしたい方には浴槽レスが向いています
- 家賃重視派:家賃を少しでも抑えたい方には、浴槽レスで月5,000円〜1万円の節約という選択肢も
- 健康重視派:疲労回復や睡眠の質を重視する方は湯船派、または浴槽レス+週末銭湯の組み合わせを検討しては?
- 空間重視派:限られた住空間を最大限活用したい方には、その分リビングが広くなる浴槽レスがおすすめ
今後もニーズに合わせた多様な住宅が増えていくでしょう。
あなたは湯船派?それともシャワー派?
あなたのライフスタイルに合った入浴スタイルはどちらでしょうか?コメント欄でぜひ教えてください。
よくある質問
Q: なぜ浴槽レス住宅が人気なのですか?
A: 家賃が安くなる、掃除が楽、居住空間が広くなる、水道・光熱費の節約ができる、時間の節約になるといった理由から若者を中心に人気が高まっています。特にコロナ禍以降、自宅時間が増えたことで限られた空間の有効活用が重視されるようになったことも背景にあります。
Q: 浴槽レスにすると家賃はどのくらい安くなりますか?
A: 一般的に同条件の物件と比較して、月に5,000円〜1万円程度安くなる傾向があります。年間にすると6〜12万円の節約になり、特に都市部での一人暮らしでは大きなメリットとなっています。
Q: シャワーだけだと健康に悪い影響はありませんか?
A: 温泉療法専門医によると、湯船に浸かることで得られる全身の血流促進、水圧効果、浮力による筋肉のリラックス効果などがシャワーだけでは十分に得られない可能性があります。特に疲労回復や睡眠の質向上の点では湯船の方が効果的とされています。
Q: 浴槽レスの場合でも健康を維持する方法はありますか?
A: 週に数回銭湯に行くなどして湯船に浸かる機会を作ることで、シャワーだけの生活のデメリットを補うことができます。「平日はシャワー、週末は銭湯」という組み合わせが、コスパと健康のバランスがとれた方法として人気です。
Q: 国が浴槽レスを推進しているのはなぜですか?
A: 厚生労働省の統計によると、住宅内の溺水死亡者数は年間約5,700人で、その93%が65歳以上の高齢者です。この数字は交通事故死者数を上回っており、特に冬場のヒートショックが問題となっています。国土交通省は高齢者の安全対策として浴槽レス浴室のバリアフリー基準と設計ガイドラインを策定しています。
参考情報
- 読売新聞オンライン: 湯船はコスパ・タイパが悪い?、「浴槽レス」若者に人気…掃除は手軽で家賃も割安 ()
- 全日本不動産協会: 近い将来、世代を超えて「浴槽レス」が求められる時代に ()
- バスリエ: 衝撃!10代以下の若者の6割がお風呂嫌い!?入浴習慣に関する調査報告 ()
- 健美家: 国交省、2023年度までに「浴槽レス」浴室の基準づくりへ!高齢者の死亡事故ふせぐ ()