この記事でわかること:
✓ RIZIN.50香川大会の魚井vs赤田の試合の詳細な展開と結果
✓ 赤田プレイボイ功輝の2連敗の意味と課題
✓ 平本蓮のセコンドとしての影響と変化
✓ MMA転向者の成長過程と今後の展望
✓ RIZIN初の四国大会の意義
RIZIN初の四国大会「RIZIN.50」で赤田プレイボイ功輝がMMA2戦目。魚井フルスイングと激闘を繰り広げるも判定負け。互いにダウンを奪う熱戦から見えた成長と課題、そして平本蓮の変化とは?
RIZIN初の四国大会、開幕戦を飾った魚井vs赤田の激闘
このセクションのポイント:RIZIN初の四国大会開催の歴史的意義と、第一試合として行われた魚井vs赤田の対決背景
2025年3月30日、あなぶきアリーナ香川でRIZIN初となる四国大会「RIZIN.50」が開催されました。
長年の格闘技ファンの声に応える形で実現した四国初開催。その記念すべき大会の開幕を飾ったのは、魚井フルスイングと赤田プレイボイ功輝という注目の対決でした。
RIZIN.50とは?
RIZIN Fighting Federationの記念すべき50回目の大会。四国初開催となり、地方格闘技ファン拡大の重要な一歩となりました。このイベントはバンタム級タイトルマッチ「井上直樹vs元谷友貴」を最終試合とする全17試合の大規模構成で行われました。
あなぶきアリーナ香川に詰めかけたファンと対戦カード
香川県高松市に位置するあなぶきアリーナ香川には、四国地方だけでなく全国から多くの格闘技ファンが詰めかけました。
会場は前日の計量から熱気に包まれ、特に地元出身の「香川刻」選手を含む豪華カードに対する期待値は高まるばかり。
今大会は、バンタム級タイトルマッチ(井上直樹vs元谷友貴)を頂点に、鈴木千裕vsカルシャガ・ダウトベックなど実力者同士の激突が目白押し。その開幕を飾る第一試合として魚井vs赤田の対決が組まれたのです。
両選手のプロフィールと戦績-身長差7cm、リーチ差3cmの対決
この対決は明確な体格差と経験差が特徴的でした。
魚井フルスイング
・身長:165cm
・リーチ:169cm
・体重:60.95kg
・年齢:35歳
・スタイル:ベテランファイター、大振りのパンチ(フルスイング)が代名詞
赤田プレイボイ功輝
・身長:172cm
・リーチ:172cm
・体重:61.00kg
・特徴:MMA転向後2戦目、平本蓮がセコンドを務める
身長差7cm、リーチ差3cmという体格差をどう生かすか、また経験豊富な魚井に対して、MMA転向後まだ2戦目という赤田がどう戦うかが注目ポイントでした。
魚井vs赤田、3ラウンドの激闘を徹底検証
このセクションのポイント:判定2-1の魚井勝利に終わった試合の流れを各ラウンドごとに詳細に解説
15分間の熱戦は、互いにダウンを奪い合う激しい展開に。最終的には判定2-1のスプリットデシジョン(僅差の判定)で魚井が勝利を収めました。
では、実際の試合はどのような展開だったのでしょうか?各ラウンドごとに詳しく見ていきましょう。
第1ラウンド-魚井の代名詞「フルスイング」と赤田の冷静なカーフキック
試合開始、中央をとったのは赤田。冷静に魚井の足を狙う戦略で試合を開始しました。
カーフキックとは?
相手のふくらはぎを狙ったキック。足にダメージを与えて動きを鈍らせる効果があります。
赤田はプレッシャーをかけながら前進し、魚井の前足にカーフキックを繰り出して足へのダメージを蓄積。一方、魚井はカウンターを狙う姿勢を見せますが、赤田のカーフキックが効いてなかなかパンチを繰り出せない状況が続きました。
しかし、ラウンド後半、チャンスを狙っていた魚井が前重心で体重の乗ったボディブローからの左フック、左ストレートを放つと、それが赤田の顎を捉え、赤田がダウン。
フルスイングとは?
魚井の代名詞となっている大振りのパンチ。威力は抜群ですが、当たらなければリスクの大きい技です。
このダウンを機に、第1ラウンド後半は魚井がペースをコントロールし、赤田が堪える展開となりました。
第2ラウンド-攻守逆転、赤田が魚井にダウンを奪取
静かな立ち上がりとなった第2ラウンド。魚井はフルスイングを繰り出すものの、激しい撃ち合いには発展しません。
冷静さを取り戻した赤田が鋭いジャブで反撃すると、魚井の左まぶた上をカット。流血により試合が一時中断となる場面も。
ドクターチェックを経て再開された試合。魚井も赤田も、それぞれ前足とボディへのダメージが蓄積されていく中、ラウンド後半、赤田の放った右フックが魚井を捉え、魚井がダウン。
第1ラウンドで奪われたダウンを見事に取り返した赤田は、会場の空気を一変させ、最終ラウンドへと臨みました。
ダウンの重要性
MMAの判定では、ダウンを奪うことは大きなポイントとなります。特に接戦の場合、ダウンの有無が勝敗を分ける決定的な要素になることも多いのです。
最終ラウンド-決定打なき接戦の末の判定2-1
最終3ラウンドも、両者一歩も引かない激しい打ち合いが展開されました。
赤田は引き続きキックで距離を制しつつ、魚井も前に出てパンチを繰り出す。お互いにダメージを与え合いながらも決定打はなく、最後まで止まることなく打撃が交差し続けた15分間。
接戦の末、判定は2-1で魚井の勝利となりました。
試合後、魚井はリングにうずくまった赤田に声をかけて握手を交わす姿が印象的。一方の赤田は観客に手を合わせて謝罪しながら退場していきました。
赤田プレイボイ功輝、MMA2連敗の真の意味
このセクションのポイント:2連敗という結果の先にある赤田の成長と可能性について考察
この敗戦により、赤田プレイボイ功輝は昨年の大晦日大会「雷神番外地」での五明宏人戦に続き、MMA2連敗となりました。
しかし、単純に「連敗」というネガティブな側面だけでなく、その内容から見えてくる成長と可能性に注目すべきでしょう。
昨年の五明戦との違い-成長と課題
昨年の大晦日、RIZINデビュー戦となった五明宏人との対戦では、判定で敗れた赤田。その際には平本蓮が判定結果に納得いかない様子で「ブチギレ」るシーンも話題となりました。
しかし今回の試合では、前回と比べて明らかな成長が見られました。
赤田の進化ポイント
・距離感の把握とコントロールの向上
・冷静な判断力と戦術の実行
・パンチとキックの組み合わせの精度
・ダメージを受けた後の回復力
とはいえ、依然としてMMAルールでの総合力や、グラウンドでの対応など課題も残っています。これらを克服することが、今後の飛躍につながるでしょう。
ベテラン魚井と互角に戦った技術的進化
今回の対戦相手・魚井フルスイングは35歳のベテランファイター。その経験豊富な選手と互角の戦いを繰り広げた点は、非常に評価すべき点です。
特に注目すべきは、第1ラウンドでダウンを奪われながらも、第2ラウンドで見事にダウンを返した精神力と技術力。MMA2戦目とは思えない冷静さと対応力を見せました。
判定2-1というスプリットデシジョン(審判の意見が割れる僅差の判定)だった点も、接戦だったことを物語っています。
ストライカーとしての強みを生かしながら、MMAというより複合的な競技にどう対応していくか。その成長過程として、今回の敗戦は大きな財産になるでしょう。
平本蓮の冷静な分析とセコンドとしての成長
このセクションのポイント:前回と今回の平本蓮の対応の違いから見る成長と指導者としての役割
前回の五明戦では判定に不満を露わにした平本蓮。今回はどのような姿を見せたのでしょうか?
前回の「ブチギレ」から一転、冷静な敗因分析
前回の五明戦では、判定結果が出た後に平本がブチギレる様子が話題となりました。しかし今回は、試合後に落ち着いた表情で赤田と向き合い、「1ラウンドの〜」と冷静に敗因を分析する姿が映し出されていました。
この変化は、平本自身のセコンドとしての成長を表しているといえるでしょう。感情的な反応から、より論理的・分析的なアプローチへと進化しています。
敗戦を前向きに捉え、次に活かすための冷静な分析。それこそが一流のコーチングといえるのではないでしょうか。
メンターとしての平本蓮の役割
選手として活躍する一方で、後進の指導者としての側面も見せる平本蓮。赤田プレイボイ功輝との関係性からは、単なるセコンドを超えた「メンター」としての役割が垣間見えます。
技術面だけでなく、メンタル面でのサポート、試合運びの戦略、そして敗戦後のフォローアップまで。総合的な成長をサポートする立場として、平本の存在は赤田にとって大きな財産といえるでしょう。
こうした関係性は、日本格闘技界の次世代育成という点でも注目に値します。選手から指導者へと役割を広げていく過程は、格闘技の文化的継承として重要な意味を持つのです。
赤田プレイボイ功輝の今後と期待
このセクションのポイント:2連敗を経験した赤田の今後の展望と格闘技界における立ち位置
MMA2連敗という結果は残念ながらも、その内容は決して悲観すべきものではありません。むしろ、大きな可能性を感じさせるものでした。
赤田プレイボイ功輝の今後はどのように展開していくのでしょうか?
MMA転向者の成長過程とこれからの課題
他の格闘技からMMAへ転向するファイターは少なくありません。その成長過程には一定のパターンがあり、多くの場合、最初の数試合は厳しい結果になることも珍しくありません。
赤田の場合も、ストライカーとしての強みを持ちながら、MMAという総合格闘技に適応していく過程にあります。
今後克服すべき主な課題
・グラウンド技術の向上
・テイクダウン(組み技で相手を倒す技術)への対応
・打撃とグラウンドのスムーズな切り替え
・スタミナマネジメントの最適化
これらの課題を一つずつクリアしていくことで、MMAファイターとしての総合力は確実に向上していくでしょう。赤田の場合、すでに持っている打撃の技術は一級品。そこにMMA特有の要素を加えていくことで、大きく飛躍する可能性を秘めています。
RIZIN若手選手としての可能性
RIZINはここ数年、次世代を担う若手ファイターの発掘・育成に力を入れています。そうした流れの中で、赤田プレイボイ功輝は注目すべき存在の一人といえるでしょう。
インパクトのある試合内容と個性的なキャラクター。これらは格闘技においてファンを惹きつける重要な要素です。赤田はその両方を兼ね備えており、次戦への期待は決して小さくありません。
また、今回の四国大会のような地方大会の開催は、新たなファン層の開拓にもつながります。そうした場で印象的な試合を展開できる選手は、RIZIN全体の盛り上がりにも貢献できるのです。
今後の対戦相手選びも重要なポイントとなるでしょう。成長段階に合わせた適切な相手との対戦を経て、段階的にレベルアップしていく戦略が望ましいと言えます。
RIZIN初の四国大会の意義
今回のRIZIN.50香川大会は、単なる一大会の開催を超えた意味を持ちます。地方での格闘技普及、新たなファン層の開拓、そして地元出身選手の活躍の場の提供など、多角的な価値を生み出すものでした。赤田プレイボイ功輝のような若手選手が魅せる激闘は、こうした大会の価値をさらに高めるものと言えるでしょう。
【Q&A】RIZIN.50香川大会・赤田プレイボイ功輝に関するよくある質問
Q: 赤田プレイボイ功輝はなぜ魚井フルスイングに敗れたのか?
A: 第1ラウンドで魚井の左フックに被弾してダウンを奪われた点が大きく影響しました。第2ラウンドで赤田も魚井にダウンを奪い返しましたが、最終的には判定2-1のスプリットデシジョンと僅差の戦いでした。
Q: 平本蓮は赤田の敗戦にどう反応した?
A: 前回の五明戦での判定に不満を示した「ブチギレ」とは対照的に、今回は冷静に「1ラウンドの〜」と具体的な敗因分析を行っていました。セコンドとしての成長を感じさせる対応でした。
Q: 赤田プレイボイ功輝のMMA戦績は?
A: 2025年3月30日時点で2戦2敗。昨年末の五明宏人戦と今回の魚井フルスイング戦で連敗していますが、内容的には成長を感じさせるものでした。
Q: RIZIN.50香川大会の意義は?
A: RIZIN初の四国開催という歴史的意義があります。地方での格闘技普及と新たなファン層の開拓、地元出身選手の活躍の場となり、格闘技文化の全国的な広がりに貢献しました。
Q: 赤田プレイボイ功輝の今後の見通しは?
A: 打撃技術の高さを活かしつつ、MMA特有のグラウンド技術やテイクダウン対応を強化することで、今後の成長が期待されます。2連敗ではありますが、ベテランの魚井と互角に戦った実力は評価すべき点です。