ローマ教皇フランシスコが88歳で死去し、世界中のカトリック信者に衝撃が走りました。
復活祭翌日のバチカンで息を引き取った教皇の葬儀は4月23日から始まる予定です。
この記事では、フランシスコ教皇の死去の経緯と、次期教皇を選ぶ「コンクラーベ」のプロセス、有力候補について詳しく解説します。
✝️ ローマ教皇フランシスコ死去の経緯と公式発表
ローマ教皇フランシスコが2025年4月21日（復活祭翌日）、バチカンのサンタ・マルタ館で88歳の生涯を閉じました。
カメルレンゴ（教皇空位時の管理者）を務めるケビン・ファレル枢機卿が現地時間午前9時45分に公式発表しました。
教皇の死去時刻は現地時間午前7時35分
でした。「聖父フランシスコは、全生涯を主と教会への奉仕に捧げられました」とファレル枢機卿は声明で述べています。「主イエスの真の弟子としての教皇の模範に深く感謝し、フランシスコ教皇の魂を唯一かつ三位一体の神の無限の慈悲深い愛に委ねます」
⚠️ 実は教皇は今年2月に重い肺炎で38日間も入院していました。
若い頃に肺の一部を切除する手術を受けていたことが、今回の病状悪化に影響したと考えられています。
死去の前日となる復活祭（4月20日）、教皇はサンピエトロ広場で公の場に姿を見せていました。
しかし体調不良のため、祝福文は補佐が代読する状態でした。
- 2月14日にジェメリ総合病院に入院
- 2月18日に両肺の肺炎と診断
- 3月23日に退院し、バチカンのサンタ・マルタ館で療養
- 4月20日に復活祭ミサに最後の姿を見せる
- 4月21日朝に死去
復活祭の翌日に亡くなったことには、キリスト教の信仰における象徴的な意味があるのかもしれません。
教皇の遺体は4月23日（水）からサンピエトロ大聖堂で一般公開される予定です。
なぜコンクラーベと呼ばれる特別な選出プロセスが必要なのでしょうか？次のセクションで詳しく見ていきましょう。
🔑 コンクラーベとは？次期教皇選出の意外な選出プロセス
コンクラーベとは、次期教皇を選ぶための枢機卿による会議のことです。
「コンクラーベ」はラテン語で「鍵をかけて」という意味を持ちます。
⭐ 意外なことに、2025年の今回のコンクラーベには史上最多となる139人の枢機卿が参加します。
ただし、80歳以上の枢機卿は投票権がなく、実際に投票できるのは135人だけです。
ℹ️ コンクラーベの主な特徴
- 80歳未満の枢機卿のみが投票可能
- 完全に外部との接触が遮断された秘密会議
- システィーナ礼拝堂で行われる厳格な儀式
- 煙の色で結果を外部に知らせる伝統的な方法
教皇の死後15〜20日以内にコンクラーベは開始されるため、5月10日までには始まる見込みです。
枢機卿たちはバチカン内の専用施設「ドムス・サンクテ・マルテ」に宿泊し、システィーナ礼拝堂で投票を行います。
投票は1日4回行われ、新教皇選出には投票総数の3分の2以上の支持が必要です。
投票用紙は投票後に燃やされ、煙突から出る煙の色で結果が示されます。
- 黒い煙：過半数に達せず、投票継続
- 白い煙：新教皇選出成功
あなたは知っていましたか？ 実はフランシスコ教皇が任命した枢機卿は全体の約80%にも達し、今回の選出に大きな影響を与えるでしょう。
これは教皇の理念や方針が次期教皇にも引き継がれる可能性が高いことを意味します。
⚠️ コンクラーベの厳格なルール
コンクラーベ中の枢機卿たちは外部との連絡を一切禁じられます。
電話、インターネット、テレビ、ラジオなどのメディアへのアクセスも禁止され、完全な秘密保持が求められます。
この秘密保持義務に違反した場合は破門の対象となります。
では、次期教皇の最有力候補は誰なのでしょうか？驚くべき可能性も含めて次のセクションで紹介します。
👑 次期ローマ教皇の有力候補（パラビリ）とは？
パラビリ（Papabili）とは、「教皇になる可能性がある人」というイタリア語で、次期教皇の有力候補を指します。
現在、複数の枢機卿が注目を集めています。
💡 最も驚くべきことは、次期教皇が史上初のアジア人やアフリカ人になる可能性があることです。
フランシスコ教皇がヨーロッパ以外から選出されたように、カトリック教会のグローバル化がさらに進む可能性があります。
主な有力候補
1 ピエトロ・パロリン枢機卿（イタリア・70歳）
バチカン国務長官として外交手腕を発揮。
米国とキューバの関係正常化やバチカンと中国の合意を仲介した実績があります。
国際的な危機管理に強い現実主義者として知られています。
2 ルイス・タグレ枢機卿（フィリピン・67歳）
アジア出身で、メディア対応に長け、カリスマ的な人物。
フランシスコ教皇と同様の進歩的な社会正義観を持っています。
英語が堪能で、グローバルなコミュニケーションに強みがあります。
3 ピーター・タークソン枢機卿（ガーナ・76歳）
多言語を操る聖書学者。
アフリカ出身の教皇が誕生すれば、カトリック教会の歴史に大きな転換点となるでしょう。
環境問題と社会正義に熱心な姿勢で知られています。
「教皇選出の際には、聖霊による導きを求める祈りが重要視されます。人間の予想を超えた結果になることも多いのです」
教皇選出にはしばしば予想外の結果が生じます。
2013年のコンクラーベでも、イタリア出身のアンジェロ・スコラ枢機卿が有力視されていましたが、最終的にはアルゼンチン出身のフランシスコ教皇が選ばれました。
選出される教皇がフランシスコ教皇の改革路線を継続するのか、より保守的な方向へ回帰するのかは、カトリック教会の将来に大きな影響を与えるでしょう。
あなたは次期教皇に誰がふさわしいと思いますか？アジアやアフリカからの教皇誕生の可能性についてどう考えますか？
最後に、今回の出来事がカトリック教会と世界にもたらす影響について考えてみましょう。
📝 まとめ
フランシスコ教皇の死去は、世界中の14億人のカトリック信者に大きな衝撃を与えました。
復活祭翌日という象徴的な日に起きたこの出来事は、教会の新たな章の始まりを告げています。
今後の主な予定
- 4月23日〜：遺体の一般公開（サンピエトロ大聖堂）
- 5月初旬〜：コンクラーベ開始（15〜20日以内）
- コンクラーベ後：新教皇選出時に白煙が上がる
コンクラーベでは135人の投票権を持つ枢機卿たちが、完全な秘密裏に次期教皇を選出します。
この古代から続く伝統的なプロセスが、現代のカトリック教会の方向性を決定づけるのです。
フランシスコ教皇はアルゼンチン出身という歴史的な背景を持ち、より包括的で開かれた教会を目指しました。
次期教皇がこの方針を引き継ぐのか、それとも新たな方向へ進むのか、世界が見守っています。
あなたは次期教皇に何を期待しますか？また、現代のカトリック教会はどのような課題に直面していると思いますか？
よくある質問
Q: なぜコンクラーベと呼ばれるのですか？
A: コンクラーベはラテン語の「cum clavi（鍵をかけて）」に由来します。枢機卿たちが外部と完全に遮断された状態で教皇を選ぶことを意味しています。
Q: フランシスコ教皇の死後、その後どのような流れで新教皇が選ばれるのですか？
A: 教皇の死から15〜20日以内にコンクラーベが開催され、80歳未満の枢機卿による投票が行われます。投票総数の3分の2以上の支持を得た枢機卿が新教皇として選出されます。
Q: 2025年のコンクラーベで史上初のアジア人教皇が誕生する可能性は高いですか？
A: フィリピン出身のルイス・タグレ枢機卿は有力候補の一人で、フランシスコ教皇の任命した枢機卿が多数を占めることから、非ヨーロッパ出身の教皇が選ばれる可能性は以前より高くなっています。
Q: 保守派と改革派の対立がある場合、コンクラーベの結果にどのような影響がありますか？
A: 票が割れた場合、妥協案として中間的な立場の人物が選ばれることがあります。フランシスコ教皇の改革路線を続けるか、より保守的な方向へ回帰するかが、今回のコンクラーベの大きな焦点となるでしょう。
Q: 現在のカトリック教会が直面している最大の課題は何ですか？
A: 聖職者による性的虐待問題への対応、世俗化が進む社会での信仰維持、貧困や環境問題への取り組み、教会内の保守派と改革派の対立などが主要な課題とされています。
参考情報
- バチカン公式発表: Pope Francis has died on Easter Monday aged 88 ()
- カトリック中央協議会: コンクラーベ（Conclave、教皇選挙）とは？
- ナショナル ジオグラフィック日本版: ローマ教皇はどう選ばれるのか、選挙「コンクラーベ」の舞台裏 ()
