あなたも年金繰り下げでお得になると思っていませんか?
実は、月8万円も増額したのに猛烈に後悔している72歳男性がいます。
年金を70歳まで繰り下げて月19万円から27万円に増やしたはずなのに、なぜ後悔しているのでしょうか?
この記事を読むと、年金繰り下げの意外な落とし穴と、知らないと大損する重要なポイントがわかります。
💸 年金繰り下げで「月8万円増額」の72歳男性が後悔する理由
実際に年金繰り下げで後悔した山本さん(72歳)の事例をご紹介します。
山本さんは月19万円の年金を70歳まで繰り下げて、月27万円に増額しました。
しかし、1年も経たないうちに「猛烈に後悔」することになったのです。
その理由は以下の通りです:
⚠️ 後悔した3つの理由
- 税金と社会保険料が年間20万円も増加
- 加給年金(年40万円)を5年間受け取れず
- 手取り額が期待していたほど増えなかった
「年金が増えるからお得」と思っていた山本さんでしたが、実際は想定外の負担増に直面しました。
多くの人が知らない年金繰り下げの落とし穴があったのです。
なぜこのような事態になったのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
📚 年金繰り下げとは?基本的な仕組みを解説
年金繰り下げとは、65歳からもらえる年金の受給開始を遅らせる制度です。
遅らせた分だけ年金額が増える仕組みになっています。
🔍 繰り下げの基本ルール
- 1ヶ月繰り下げるごとに0.7%増額
- 最大75歳まで繰り下げ可能(84%増額)
- 老齢基礎年金と老齢厚生年金が対象
山本さんの場合、70歳まで5年間繰り下げたので、42%の増額となりました。
月19万円が月27万円になったのは、この制度を利用したからです。
💡 実は、基礎年金と厚生年金を別々に繰り下げることも可能です。
この「分割繰り下げ」という方法を知っていれば、山本さんの後悔は防げたかもしれません。
では、なぜ増額したのに後悔することになったのでしょうか?
💰 年金繰り下げの意外な落とし穴!税負担と社会保険料の増額
年金が増えると、税金や社会保険料も大幅に増えてしまいます。
これが山本さんが後悔した最大の理由です。
📊 具体的な負担増の内訳
山本さんの場合の変化を見てみましょう:
🔢 繰り下げ前(65歳受給)
- 年金額:年間約228万円
- 税金・保険料:年間約26万円
🔢 繰り下げ後(70歳受給)
- 年金額:年間約324万円
- 税金・保険料:年間約46万円
実際の負担増は年間20万円にもなりました。
月8万円増額したはずなのに、手取りの増加は月6万円程度だったのです。
🏥 さらに深刻な医療費負担
年金額が増えると医療費の自己負担割合も変わります。
課税所得145万円を超えると、70〜74歳で2割負担、75歳以上で3割負担になる可能性があります。
「せっかく年金が増えても、病院代が高くなって意味がない」と山本さんは嘆いています。
でも、実はもっと大きな損失があったのです。
🎯 知らないと200万円損する「加給年金」とは?
山本さんが知らなかった最大の落とし穴が「加給年金」です。
この制度を知らずに繰り下げしたため、200万円もの機会損失となりました。
💰 加給年金の基本的な仕組み
加給年金とは、厚生年金の「家族手当」のようなものです。
以下の条件を満たすと受給できます:
- 厚生年金に20年以上加入
- 65歳時点で65歳未満の配偶者がいる
- 年間約40万円を受給可能
山本さんには8歳年下の妻がいました。
本来なら65歳から70歳まで5年間、年40万円×5年=200万円を受け取れたはずです。
❌ 繰り下げで加給年金が消える理由
年金を繰り下げると、加給年金も同時に繰り下げられてしまいます。
しかも、配偶者が65歳になると加給年金は終了するため、山本さんの場合は完全に受け取る機会を失いました。
この「分割繰り下げ」という方法を知っていれば、200万円の損失は防げたのです。
❓ よくある質問
Q: なぜ年金繰り下げで後悔する人がいるのですか?
A: 税負担増と加給年金の機会損失により、期待した手取り増額効果が得られないためです。
Q: 年金繰り下げ後、その後の税負担はどの程度増えますか?
A: 年金額に応じて年間10〜30万円程度増加し、医療費負担割合も変わる可能性があります。
Q: 配偶者がいる場合の年金繰り下げで注意すべき理由は何ですか?
A: 加給年金(年40万円)の受給権を失う可能性があるため、慎重な検討が必要です。
Q: 現在年金繰り下げを検討中ですが、どのような方法で判断すべきですか?
A: 手取りベースでの計算と専門家への相談を必ず行い、個人の状況に応じた判断をしてください。
📝 まとめ
年金繰り下げで後悔しないためのポイントをまとめます:
- 手取り額で計算する:税金・保険料の増額を考慮する
- 加給年金の有無を確認:配偶者がいる場合は特に重要
- 分割繰り下げを検討:基礎年金のみ繰り下げる選択肢もある
- 健康状態を考慮:長生きリスクと健康不安のバランス
- 専門家に相談:個人の状況に応じた判断が必要
年金繰り下げは必ずしもお得とは限りません。
山本さんのように、表面的な増額に惑わされて大きな損失を被る可能性もあります。
あなたの年金状況はいかがですか?
繰り下げを検討する際は、ぜひ年金事務所やファイナンシャルプランナーに相談して、後悔のない選択をしてくださいね。
特に配偶者がいる方は、加給年金の確認を忘れずに行いましょう。
知らないだけで数百万円の損失につながる可能性があるからです。
📚 参考情報
- THE GOLD ONLINE: 猛烈に後悔しています…〈繰下げ受給〉で年金「月19万円→月27万円」増額のはずが…72歳男性、結果的に「年金が減った」まさかの理由【FPの助言】 ()
- 厚生労働省: 年金制度の仕組みと考え方(老齢年金の繰下げ受給と繰上げ受給) ()