テレビの食レポで「おいしくないものを『おいしい』と言うのは視聴者を裏切ること」と語る渡邊渚。
その「ウソをつきたくない」という言葉の裏には、彼女の壮絶な経験と新たな人生への出発点があったんです。
「透明」に生きる渡邊渚さんって?
みなさん、渡邊渚さんをご存知ですか? 元フジテレビのアナウンサーで、「めざましテレビ」や「ワイドナショー」に出演していた彼女が今、新しい挑戦をスタートさせています。
2020年にフジテレビに入社し、親しみやすいキャラクターと知性的なコメントで多くの視聴者から支持を集めていた渡邊さん。しかし2023年6月、彼女の人生は大きく変わることになります。その出来事がきっかけで心身に不調をきたし、精神科でPTSDと診断されました。
フジテレビを退社した渡邊さんですが、今年2月に出版したフォトエッセイ「透明を満たす」がベストセラーに。そして3月27日からはYouTube番組「起業家1年生渡邊渚とREALな社長」のレギュラーMCとしても活動を始めています。
今回は、渡邊さんの「ウソをつきたくない」という言葉の真意と、彼女の新たな挑戦について見ていきましょう!
「おいしくない」ものは「おいしい」と言わない理由
渡邊さんは90分のインタビューで、フジテレビ時代の食レポについてこう語っています。
「私は食レポでもウソをつきたくなかったので、おいしくないときは『おいしい』とは言わなかったです。食感や具材の特徴を見つけてそれを表現するだけに留めていました。おいしくないものを『おいしい』と言うのは、やっぱり視聴者を裏切ることになると思っています」
この発言からは、視聴者との関係を大切にする彼女の姿勢が伝わってきますよね。渡邊さんにとって「ウソをつかない」ことは、単なる個人の好みではなく、メディアに携わる者としての責任感からきているようです。
「食レポに限らず、事件、事故の現場レポートでも、ディレクターやカメラマンから『いい絵がほしい』と注文されても、ウソをつかないことは徹底していました」
渡邊さんのフォトエッセイ「透明を満たす」というタイトルにも、この価値観が反映されているように感じます。「透明」であるということは、ウソや隠し事がなく、素直な自分でいるという意味を含んでいるのではないでしょうか。
そんな彼女の姿勢は今でも変わっていないようです。「イケメン敏腕マネジャーがいる」と噂されることに対して、「イケメンも、マネジャーもいないです。全部自分でやっています」とハッキリ答える姿には、「ウソをつきたくない」という価値観がしっかり表れています。
ところで、渡邊さんがなぜフジテレビを退社することになったのか、その背景には何があったのでしょうか?
PTSDは「心の弱さ」じゃなく「脳の損傷」だった
2023年6月、渡邊さんは後に大きなトラウマとなる出来事を体験しました。それにより体調を崩し、同年7月に都内病院の消化器内科に入院。心身に不調をきたし、食べ物も喉を通らなくなってしまったんです。
渡邊さんは精神疾患に対する社会の理解についても重要な指摘をしています。
「精神科にかかるということがイコール、心が弱い人と受け取られる風潮は間違っていると思います。私は精神科の担当医からPTSDと診断されましたが、それは心が弱いからじゃなく、脳にダメージを受けている状態なんです。わかりやすく言えば、脳の損傷なんです。だから、心の不調というよりも、脳の病気として理解していただけたらうれしいです」
この発言は、精神疾患に対する見方を変える大切な視点を提供していると思いませんか? PTSDを「心の弱さ」ではなく「脳の損傷」として捉えることで、精神疾患への偏見を減らし、適切な理解を広げる意味があるんです。
「地球上のどこかに自分の味方はいる」という気づき
回復の過程では、周囲の支えが大きな力になったと渡邊さんは振り返ります。
「コロナの時期でもあったので、基本、面会はできませんでした。それでも(芸人の)キャイーンの天野ひろゆきさんは連絡をくださったことは本当に感謝しています」
同じように悩んでいる人たちにも、渡邊さんはこんなメッセージを送っています。
「もちろん病院にかかるのが一番簡単ですが、医師だけが病気を治すわけではありません。周りにいる人たちの言葉で救われることもあるんです。自分には友達なんていないと思っている人もいるかもしれませんが、実は大切に思ってくれている人がいることもあります」
「私自身もあまり友達はいない方だと思っていたんですけど、それは私が周りを見てなかっただけだと気づきました。ちゃんと向き合ってみたら、大切に思ってくれる人はいるんですよね。地球上のどこかに絶対に自分の味方はいる。そう信じてほしいなって思います」
こんな言葉、悩みを抱えている方にとって希望になりますよね。では、そんな渡邊さんが書いたフォトエッセイはどんな内容で、なぜこれほど多くの人の心をつかんだのでしょうか?
「透明を満たす」が大ヒット!その反響とは
2025年2月に出版された渡邊さんのフォトエッセイ「透明を満たす」(講談社)は、アマゾンのカスタマーレビューが1500件以上!予約段階ですでに3刷りの発売前重版がかけられるほどの人気作になりました。
「びっくりしています。エッセーを書き始めた頃は、こんなに読んでくださる人がいるとは思っていなかったんです。だから、アマゾンのレビューを読むと、すごく励まされます。私が伝わってほしいなと思っていたことが、ちゃんと届いているんだって」と渡邊さんは喜びを語っています。
「夢がなくても大丈夫」というメッセージ
本の中で特に印象的なのは「夢を持つこと──たとえ持っていなくても」という項目。渡邊さんはこの部分について「本の中では一番短いトピックなのですが、これは絶対に入れようと思っていたんです」と語り、その理由をこう説明します。
「私は、自分が抱いていた夢や目標が、ある日突然、壊れて、それを失うという経験をしました。どうやって生きていったらいいかわからくなって、自分の存在意義がなくなったように感じた時期もありました。だから、夢はあるだけで素晴らしいもので、自分が頑張れるエネルギーになるものだと今夢を追いかけている人の背中を押したかった。また、もしそれがなかったり、なくなったりしても、大丈夫だよと。夢や目標がなくても焦らなくていい、ないことを引け目に感じる必要はないと伝えたかったんです」
夢や目標を失った経験のある方にとって、この言葉はきっと心に響くのではないでしょうか。
紙の本よりKindleが売れる異例の状況
「書籍のほうは1月中旬から、予約注文が跳ね上がりました。1月末に書店に搬入発売したのですが、予約の段階で、すでに3刷りの発売前重版をかけていました。そして、2月に入って4刷りになりました。累計部数も業界的にみれば上々なのですが、Kindleが書籍の部数を圧倒的に上回って売れています。売れ方も含めて異例と言っていいと思います」と講談社関係者は言います。
この売れ行きの背景には、渡邊さんの言葉が多くの人の心に刺さったということがあるのでしょう。SNSの投稿がすぐにネットニュースになるなど、今や彼女は注目される女性の一人になりました。
「私が伝わってほしいなと思っていたことが、ちゃんと届いているんだって。私には『自分がこうなっていてほしい』という未来があるのですが、その1歩が踏み出せたかなと思っています」
そんな渡邊さんは現在、フォトエッセイ出版だけでなく、さらに新しい挑戦を始めています。それが、YouTubeでのレギュラー番組です!
「起業家1年生」として挑戦する新番組
渡邊さんは現在、YouTube番組「起業家1年生渡邊渚とREALな社長 - モデルプレス×REAL VALUE」のレギュラーMCを務めています。この番組は、経営者である堀江貴文氏、溝口勇児氏、三崎優太氏らが出演する人気ビジネス番組「REAL VALUE」のスピンオフ企画なんです。
元々3月26日に配信予定だったけれど、諸事情により延期となり、3月27日19時よりYouTubeチャンネル「REAL VALUE」公式アカウントでスタートしました。
「新しい挑戦が生まれ続ける社会を作る」をミッションとする「REAL VALUE」の理念を受け継ぎつつ、国内最大級の女性読者数を誇る「モデルプレス」のメディアコンセプトとインタビューメソッドを融合させた内容になっています。「起業家1年生」という番組名からもわかるように、渡邊さん自身も現在は会社経営者。そんな彼女が、実績ある経営者たちの波瀾万丈な人生や成功の裏に隠された知られざる苦悩や葛藤、そこから得られた珠玉の学びを、持ち前の共感力と鋭い質問力で掘り下げていくんです。
「時代の寵児」溝口勇児氏との初回対談
番組初回のゲストは「REAL VALUE」のCEOでもある溝口勇児氏。格闘技エンターテインメント「BreakingDown」やインフルエンサースクール「HERO'ZZ」、音楽フェス「XD」、映画「BLUE FIGHT」などを手がけ、「時代の寵児」として熱狂的な支持を集める経営者です。番組内では、溝口氏が渡邊さんへ正式に出演オファーをしたシーンも収録され、番組スタートのきっかけとなった貴重な場面も公開されました。
初回収録後、溝口氏は渡邊さんについて「どんな困難や苦難があろうと正義感を持ち、真摯に物事に取り組む姿勢は、この番組だけでなく、日本社会に対してもきっと新たな風を吹き込んでくれると信じていますし、そんな渡邊さんを心から応援したいと思っています」とコメント。渡邊さん自身も「この番組では、"本物の経営者"のリアルをお伝えします!溝口勇児さんの魅力を、余すことなくお届けします」と意気込みを語りました。
2回目の収録は箕輪厚介氏と
3月31日に行われた2度目の収録では、箕輪厚介氏らとの対談を終え、「収録を終えて楽しかったですし、勉強になることもたくさんありウキウキさせてもらいました。今後のビジョンや『こういうお仕事もできるんじゃない?』という提案もいただき、自分に出来ることってまだまだたくさんあるなと、未来を広げてもらいました」と前向きな感想を語っています。
初回収録よりもリラックスして臨めたようで「前回よりも慣れてきたというのもありますが、来てくださった皆さんが良い人たちでお喋りな方ばかりで面白かったです。私が聞き手ですが、逆に引きだしていただくことも多くて面白かったです」と笑顔も見せました。
YouTube番組の他にも、渡邊さんは有料メンバーシップ「Lighthouse」という新しい取り組みも始めています。これはどんな活動なのでしょうか?
ファミリーのような温かい空間「Lighthouse」
2025年2月から渡邊さんは有料の公式メンバーシップ「Lighthouse」を開設。会員になると「会員限定エッセー」「会員限定Instagramアカウントへの招待」「イベントチケット・限定グッズの先行/優待販売」「会員限定お悩み相談」の特典が受けられるそうです。渡邊さんはその目的についてこう説明しています。
「最初はインスタのサブスクを始めたんですが、会員がどんどん増えてしまい、コメントの数も多すぎて読めず、コミュニケーションが取りづらくなってしまいました。そのため、メンバーシップにしてきちんと対応したいと思ったんです」
「メンバーシップに入ってくださっている人の中には、うつ病などメンタルに関わる病気を抱えている方もいて、そこでお悩み相談を受けることもあります。さまざまな生きづらさと向き合っている方のお話を聞くことで、これから自分がどんな活動をするべきなのか、ヒントにもなっています。私は医療従事者ではないし、病気の詳しいことはわからないけれど、どうしたらちょっとでも心が楽に生きていけるかということは、自分の体験から言うことはできます。正解はないと思いますが、メンバーシップはファミリーみたいな温かい空間になっています」
自分の経験を活かして、同じような悩みを持つ人たちの支えになろうとする渡邊さんの姿勢、素敵ですよね。
「透明」に生きる渡邊渚さんのこれから
「ウソをつきたくない」という言葉を貫き、自分の価値観に忠実に生きる渡邊さん。フジテレビ退社という大きな転機を乗り越え、新たな活躍の場を広げている彼女の姿は、多くの人に勇気と希望を与えています。
PTSDという辛い経験をオープンに語り、心の病気への理解を広げる活動は、社会的にも大きな意義がありますよね。「精神科にかかるということがイコール、心が弱い人と受け取られる風潮は間違っている」という彼女の言葉は、精神疾患への偏見をなくす重要なメッセージになっています。
「地球上のどこかに絶対に自分の味方はいる」という彼女の言葉は、今悩みを抱える人たちの心に響くのではないでしょうか。小さな幸せを見つける姿勢も印象的です。「スーパーで両手にたくさんのグミを買っている時が一番テンションが上がります」と笑顔で語る渡邊さんの素直な表現に、「透明」な生き方が現れているように感じます。
渡邊さんが描く「自分がこうなっていてほしい」という未来に向かって踏み出した一歩が、多くの読者や視聴者の共感を呼んでいます。
YouTube番組「起業家1年生渡邊渚とREALな社長」は、単なる成功談の紹介にとどまらず、挑戦する人々を力強く後押しし、より良い社会の実現に貢献することを目指しています。渡邊さんの知的好奇心と人間味あふれるインタビューが、経営者たちの新たな一面を引き出し、視聴者に深い感動と学びを与えることが期待されていますね。
フォトエッセイ「透明を満たす」で示された彼女の「透明」な生き方は、この新たな挑戦においても貫かれていくでしょう。自らも「起業家1年生」として歩み始めた渡邊渚さんの今後の活躍に、これからも注目していきたいと思います。
あなたも機会があれば、渡邊さんのフォトエッセイや新番組をチェックしてみてはいかがでしょうか?きっと何か新しい発見や共感できるポイントが見つかるはずです!
よくある質問
Q: 渡邊渚さんのフォトエッセイ「透明を満たす」はどこで購入できますか?
A: 「透明を満たす」は全国の書店やAmazon、楽天ブックスなどのオンライン書店で購入できます。特にKindle版が人気で、電子書籍で読む方が多いようです。
Q: 渡邊渚さんのYouTube番組はどこで視聴できますか?
A: 「起業家1年生渡邊渚とREALな社長 - モデルプレス×REAL VALUE」はYouTubeチャンネル「REAL VALUE」の公式アカウントで視聴できます。2025年3月27日から配信がスタートしています。
Q: Lighthouse(ライトハウス)メンバーシップとは何ですか?
A: Lighthouseは渡邊渚さんが2025年2月から開始した有料メンバーシップです。会員限定エッセーやInstagramアカウントへの招待、イベントチケット・グッズの先行販売、お悩み相談などの特典があります。