新名神高速道路の逆走事故やひき逃げ事件の背後に浮かび上がる「外免切替」制度の問題とは?
警察庁が見直しを検討中です。
この記事でわかること
最近、外国人ドライバーによる重大事故が相次いでいます。
この記事では、新名神高速道路の逆走事故と三郷市のひき逃げ事件の共通点である「外免切替」制度について詳しく解説します。
危険なのはなぜ? 制度はどう変わるの?
その実態と警察庁の対応を知れば、あなたも道路の安全について新しい視点を持てるでしょう。
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✅ 外免切替とは - 外国の免許を日本の免許に切り替える制度
外免切替(外国免許切替)とは、外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替える制度です。
この制度を利用すれば、日本の教習所に通わなくても運転免許を取得できます。
ℹ️ 外免切替の基本条件
- 外国の運転免許証が有効であること
- 免許取得後、その国に通算3か月以上滞在していたことが証明できること
意外と簡単なのが知識確認試験です。
わずか10問のマルバツ問題で、7問正解するだけで合格となります。
これは日本人が受ける仮免試験(50問)や本免試験(100問)と比べて非常に簡単です。
また、技能試験も免除される国もあり、手続きが簡略化されています。
さらに、最近では日本に住民票がなくても、ホテルの住所だけで免許が取得できる場合があることも問題視されています。
なぜこんな制度があるのでしょうか?
次は、実際にこの制度が関係した重大事故を見ていきましょう。
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⚠️ 新名神逆走事故とひき逃げ事件の概要 - 外免切替が関与した重大事故
最近、外免切替制度で免許を取得した外国人ドライバーによる重大事故が立て続けに発生しています。
その代表的な2つの事件を紹介します。
1. 新名神高速道路逆走事故(2025年5月)
三重県亀山市の新名神高速道路で、ペルー国籍の男性(34歳)が乗用車で逆走し、対向車2台と衝突する事故を起こしました。
さらに驚くことに、その後も約10キロにわたって逆走を続けたとされています。
⚠️ 事故の深刻な影響
この事故では、逆走車を避けようとした車に大型貨物車が追突し、計4台が絡む玉突き事故が発生。
40〜60代の女性4人が軽傷を負いました。
捜査の結果、この男性はペルーで免許を取得後に来日し、外免切替の制度を利用して日本の免許証を得ていたことが判明しました。
2. 三郷市ひき逃げ事件(2025年5月)
埼玉県三郷市では、中国籍の男性(42歳)が運転する車が小学生の列に突っ込み、児童4人が重軽傷を負うひき逃げ事件が発生しました。
この男性も外免切替制度を利用して日本の免許を取得していたことが明らかになっています。
さらに事件前に飲酒していた疑いも浮上しています。
次は外免切替の問題点を詳しく見ていきましょう。
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🚨 外免切替制度の問題点 - 簡易な試験と住所確認の甘さ
外免切替制度には、いくつかの重大な問題点があることが指摘されています。
それらを具体的に見ていきましょう。
簡易すぎる知識確認試験
最大の問題は知識確認試験の簡易さです。
わずか10問のマルバツ問題で7問正解すれば合格という基準は、日本の通常の免許試験に比べてあまりにも簡単です。
例えば「制限速度40キロの道路を50キロで走って良いか」といった基本的な問題が出題されます。
日本人にとっては小学生レベルの簡単な問題だという指摘もあります。
住所確認の甘さ
驚くべきことに、外免切替の申請は住民登録がなくても在留カードがなくても「ホテルの住所」だけで取得できるケースがあります。
宿泊したホテルで「一時帰国(滞在)証明書」を書いてもらえば手続き可能なのです。
これにより、観光ビザで短期滞在の場合でも日本の運転免許を取得できる状況が生まれています。
日本語能力の確認不足
道路標識には漢字表現が含まれていますが、日本語が理解できない外国人ドライバーに対する十分な言語能力の確認が行われていないという問題もあります。
💡 統計が示す事実
警察庁の統計によると、日本の免許を持つ外国人の交通事故発生率は、国籍別に見ると日本人全体より高い傾向にあります。
例えば2023年のデータでは、ブラジル国籍0.88%、中国・韓国国籍0.51%、ベトナム国籍0.50%に対し、日本人を含む全体は0.35%となっています。
また、外免切替の取得者数は急増しており、過去10年で2.5倍以上に増加。
2023年には7万5905人にのぼりました。
このような状況を見て、あなたはどう思いますか?
道路の安全のために、もっと厳格な制度が必要ではないでしょうか?
これらの問題点を受けて、警察庁も動き始めています。次は、その対応を見ていきましょう。
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📝 警察庁による外免切替制度の見直し検討 - どう変わる?
相次ぐ重大事故を受けて、警察庁は外免切替制度の見直しを進めています。
具体的にどのような変更が検討されているのでしょうか。
住所確認の厳格化
警察庁は外免切替の手続きについて、住民票の写しを原則として住所確認を厳格化する方針を検討しています。
海外に転出している日本人や外交官などは例外とする予定です。
💪 期待される効果
これにより、観光ビザの場合や短期滞在の場合にホテル住所を使った免許取得が難しくなる見込みです。
知識確認試験の見直し
現状の10問形式の知識確認は不十分だという認識が広がっています。
坂井国家公安委員長も「学科試験は私が見ても簡易、安易」と国会で述べており、問題数の増加なども検討されています。
技能試験の強化
知識だけでなく、実際の運転技能の確認も強化される可能性があります。
特に右側通行の国から来た外国人ドライバーに対しては、左側通行への適応確認が重要視されています。
しかし、中国はジュネーブ条約の加盟国ではないため、多くの中国人が日本で外免切替を行って国際的に通用する免許を取得しているという背景もあります。
あなたは外免切替制度をどのように改善すべきだと思いますか?
安全性を高めつつ、必要な人には便利に利用できる制度であるべきではないでしょうか?
このような状況を踏まえ、国際的な枠組みの中で、安全性と利便性のバランスを取った制度改革が求められています。
最後に、今後の展望についてまとめていきましょう。
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まとめ
外国人ドライバーによる重大事故の背景にある「外免切替」制度の問題点と対策についてお伝えしました。
⭐ この記事のポイント
- 外免切替は外国の免許を日本の免許に切り替える制度で、知識試験が簡易(10問中7問正解で合格)
- 新名神高速道路逆走事故と三郷市ひき逃げ事件の容疑者はいずれも外免切替で免許取得
- 主な問題点は簡易な試験内容と住所確認の甘さ
- 警察庁は住民票による住所確認の厳格化や試験内容の見直しを検討中
日本の交通ルールに慣れていない外国人ドライバーが増える中、制度の見直しは急務です。
一方で、国際的な人の往来が活発化する現代において、どのような制度が最適なのか、バランスを取った議論が必要でしょう。
あなたは外免切替制度をどう思いますか?
コメントで教えてください。
よくある質問
Q: なぜ外免切替の試験は日本の通常の免許試験より簡単なのですか?
A: 外免切替は、すでに外国で運転免許を取得している方を対象としているため、運転の基本技能は習得済みという前提があります。しかし、現状の10問中7問正解という基準では日本特有の交通ルールの理解が不十分である可能性があり、警察庁も見直しを検討しています。
Q: 外免切替を取得した後、その国の免許はどうなりますか?
A: 各国によって対応は異なりますが、多くの場合は外国の免許も引き続き保持できます。一部の国では返納が必要な場合もありますが、日本で外免切替を受けても、元の国の免許が自動的に無効になるわけではありません。
Q: 左側通行の日本で、右側通行の国から来た運転者の場合はどのような対策が考えられますか?
A: 右側通行の国から来た運転者には、左側通行への適応確認を強化することが考えられます。実際の道路状況での実技試験の義務化や、左側通行特有の交通ルールに関する追加的な講習などが効果的かもしれません。警察庁の制度見直しでもこの点は検討されています。
Q: 外国人ドライバーの事故率が高い理由は、外免切替制度以外にどのような要因が考えられますか?
A: 外免切替制度の問題に加え、言語の壁による標識理解の困難さ、交通文化の違い、道路環境への不慣れなどが要因として考えられます。また、一時的な滞在者は地理に不案内なことも事故リスクを高める可能性があります。これらを総合的に考慮した対策が必要です。
参考情報
- 産経新聞: 「新名神逆走で逮捕のペルー人男も「外免切替」 相次ぐ重大事故 警察庁見直し検討」 ()
- TBS NEWS: 「警察庁が「外免切替」の制度見直し 住所確認など厳格化検討」 ()
- 警察庁: 「運転免許統計」 ()
- JAF: 「外国の運転免許証」を「日本の運転免許証」に切り替えるには? ()