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富士山閉山期の救助費用は自己負担になる?市長提案の理由と現状

富士山閉山期に登り遭難すると、救助費用が数百万円かかる可能性も。自己負担の議論が活発化しています。



 積雪と強風の閉山期の富士山と救助活動を行う救助隊

積雪と強風の閉山期の富士山と救助活動を行う救助隊


最近、富士宮市の須藤秀忠市長が閉山期の富士山救助費用について「個人負担にすべき」と発言し、注目を集めています。


この発言は、中国人大学生が5日間で2度も救助される事態がきっかけとなりました。⚠️ 安易な登山による救助要請が問題になっているのです。



富士山は静岡側では9月11日から翌年7月9日まで、山梨側では9月11日から翌年6月30日までが閉山期間です。


しかし閉山中にもかかわらず入山し救助を要請する人が後を絶ちません



市長は「隊員も命懸け。登山家からすると『山があるから登るんだ』『冒険するのが楽しみだ』ということになるが救助に行く方は大変」と語気を強めています。

この記事では、富士山閉山期の危険性と救助費用負担の問題について詳しく解説します。あなたも登山を楽しむ一人なら、ぜひ最後まで読んでください。



 

 

 

🗻 富士山閉山期の登山は「命懸け」—その危険性と理由

富士山が閉山期間を設けている理由は、単なる観光規制ではなく命に関わる危険があるからです。


閉山期の富士山はどれほど危険なのでしょうか?



ℹ️ 閉山期の基本情報

富士山の閉山期間は、山梨県側が9月11日〜翌6月30日、静岡県側が9月11日〜翌7月9日です。

この期間は気象条件が特に厳しく、安全確保が非常に困難になります。

まず、閉山期には山小屋が営業していません。


緊急時の避難場所がなく、救護所やトイレも閉鎖されています。いざという時に頼れる施設がないのです。



また以下のような命に関わる危険性があります:

 

  • 猛烈な突風や吹雪に見舞われることが多い
  • 気温は氷点下になり、山頂付近では-13℃以下になることも
  • 七合目以上では突風による転倒やアイスバーンでの滑落の危険性
  • 携帯電話が通じにくく救助要請が困難

 

❄️⛄❄️

冬季の富士山の死亡事故率はかなり高いという事実は、あまり知られていません。


特に春先には遭難事故が多発しています。環境省の統計によれば、閉山期の遭難者の生存率は夏季と比較して大幅に低下します。



環境省や静岡・山梨両県などで構成される「富士山における適正利用推進協議会」は、万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山を禁止する旨のガイドラインを策定しています。

なぜこれほど危険なのに入山するのでしょうか? 次は実際の救助費用について見ていきましょう。

 

 

 

💰 富士山の救助費用の現状—誰が負担しているのか

現在、日本の山岳遭難救助に関しては、埼玉県の一部エリアを除いて、原則として当事者負担はありません。


警察や消防が出動した場合、費用は税金でカバーされています。



しかし、実際の救助活動にかかる費用は驚くほど高額です。

💸 救助活動にかかる費用例

  • 警察や消防の救助隊員の人件費
  • ヘリコプターの燃料費や運行費用(1時間約50万円
  • 捜索が長引けば日数分の費用が発生
  • 民間救助隊が出動する場合は自己負担(数十万円〜)

ヘリコプターを使った捜索が数日間続けば、総額は数百万円に達することもあります。


これらの費用は現在、基本的に税金から支払われているのです。



💡 意外な事実: 民間のヘリコプターが出動する場合は費用が当事者に請求されます。

山岳救助隊によってはヘリコプターを所有せず、必要時に民間に依頼するケースもあるのです。



富士宮市の須藤市長が「費用は莫大なもので、個人負担にするべきだし、自己責任」と主張するのも、こうした背景があるのでしょう。


世論はこの発言をどう受け止めているのでしょうか?

 

 

 

👥 富士宮市長の提案と世論の反応—「自己負担」は妥当か

須藤市長の発言に対するSNSやニュースコメント欄の反応は、驚くほど賛同的です。


多くの人が「当然だと思う」「自己負担にすべき」と支持しています。



特に注目すべきは、登山家として知られる野口健氏も「やっと当たり前の事を言ってくれる首長さんが現れました」と支持を表明していることです。

SNSでの世論は概ね賛成意見が多く見られます。



📢 主な意見

「閉山期は山小屋も閉まっているので、自己責任と自己完結できる人しか登らないでほしい」

「救助隊員の方は命がけで救助に向かい、失敗すれば遺族から損害賠償請求裁判を起こされる」

「閉山中の救助費用は自己負担にして意識の向上を図る必要がある」

💬💭💬

一方で「横暴な登山者と通常登山者の不意の転倒事故等や急病等を同一扱いにする事も難しい」という意見もあります。


すべての状況を一律に扱うことの難しさも指摘されています。



実は日本以外では救助費用を自己負担とする地域が多いのです。

あなたは海外の山で遭難した場合の費用について考えたことがありますか?

次に国内外の先行事例を見てみましょう。

 

 

 

🌏 救助費用自己負担の先行事例—埼玉県モデルと海外の対応

埼玉県では2018年に一部山岳エリアでの防災ヘリ出動を有料化しています。


救助のために飛行した時間5分ごとに8000円の費用を手数料として納付する条例が施行されました。



💡 埼玉県モデルの効果

注目すべきは、埼玉県では制度導入後に遭難が減少しているという効果です。

安易な登山を抑制する効果がうかがえます。

また民間では「ココヘリ」などの会員制ヘリコプターレスキュー事業も始まっています。


年会費(1万円程度)を支払うことで、遭難時の救助費用が無料になるサービスです。



🌍 海外の救助費用事情

海外では多くの国が山岳救助に費用を請求します。


自己責任の原則がより徹底されており、山岳保険への加入が一般的です。



  1. 1 アメリカでは国立公園内での救助でも状況によって費用請求があります
  2. 2 スイスやオーストリアでは山岳保険が事実上の必須となっています
  3. 3 ニュージーランドでは救助費用が数百万円になることも珍しくありません
🏔️🌄🏔️

このような先行事例を見ると、富士山での救助費用自己負担化は決して突飛な提案ではないことがわかります。



最後に、この問題についての要点をまとめてみましょう。

 

 

 

✅ まとめ

富士山閉山期の救助費用自己負担化について、以下のことがわかりました:



 

  • 閉山期の富士山は猛烈な突風や吹雪、氷点下の気温など命に関わる危険がある
  • 現在、救助費用は原則として当事者負担ではなく税金でカバーされている
  • 富士宮市長の「自己負担化すべき」という提案に多くの賛同意見がある
  • 埼玉県では一部山岳地帯で救助費用の有料化を実施し、遭難減少効果が出ている

 

閉山期の富士山に登る場合は、命の危険だけでなく将来的に救助費用が自己負担になる可能性も考慮すべきでしょう。

登山者は山岳保険への加入や十分な装備、経験の蓄積など、自己責任の原則に立った行動が求められます。

あなたは富士山の閉山期における救助費用の自己負担化についてどう思いますか?


命を救う救助活動と自己責任のバランスは難しい問題です。ぜひあなたの意見をコメント欄でお聞かせください。

よくある質問

Q: なぜ富士山には閉山期間があるのですか?
A: 富士山が閉山期間を設けているのは、猛烈な突風や吹雪、氷点下の気温など命に関わる危険があるためです。山小屋も営業しておらず、救護所やトイレも閉鎖されているため安全確保が困難になります。

Q: 救助費用はいくらくらいかかるのですか?
A: ヘリコプターを使った捜索の場合、1時間あたり約50万円の費用がかかります。捜索が数日間続けば、総額は数百万円に達することもあります。現在は基本的に税金から支払われていますが、民間ヘリの場合は当事者に請求されます。

Q: 閉山期間中に登山することは違法なのですか?
A: 閉山期間中の富士山登山自体は違法ではありませんが、富士山五合目~山頂の登山道は「通行禁止」となっています。ただし、十分な知識と装備を持った登山者は自己責任で入山しています。安全確保のためのガイドラインでは、万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山は禁止されています。

Q: 雨の場合や雪の多い状況では富士山閉山期の危険性はさらに高まりますか?
A: はい、閉山期の富士山では雨の場合や積雪が多い状況ではさらに危険性が高まります。雨は凍結してアイスバーンとなり滑落の危険が増し、新雪は雪崩のリスクを高めます。また視界不良になると道に迷う可能性も高まります。このような悪条件下では救助活動自体も困難になります。

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